２０２２国体帯同レポート

さて今回は国体帯同についてです。
僕は今回は静岡県の少年女子バスケを担当することになりました。
綿密に言うと本国体出場をまず目指してミニ国体（東海大会）で東海地区で２/4に入ることが最初のミッションになります。

そのことについてまずはお話しできればと思います。

ではいってみましょう！

初日。チーム始動

８月１５日からチームが動きだしました。

8/15,16には国体帯同のためお休みとなります

以前ご案内させていただいたお盆休みのブログにも書いたのですが僕の今年のお盆休みはバスケ一色でした。個人的に休みはない中で国体活動日にお休みを当てさせていただきました。

初日（１５日）はまずイントロダクションということで午前は特別講師をお呼びし、国体とはなんぞやっていう話から静岡県を代表するってどう言うことなのかっていう部分をチームに浸透させていきます。

こういう話が聞けるのもスタッフの特典なのかもしれないんですけど、たしかになんとなくプレーするのと何かを背負ってプレーするのは全然違うんですね。

今回のチームは浜松開誠館の子たち（インハイ出場）がベースになっていて後は他の高校の子たち合わせ１２名のチームでした。顔合わせ段階ではまだ所属チームで固まってしまうような硬さがありました。

けどこのチームを週末にはまとめて東海大会（ミニ国体）で試合をし、４チーム中２位以内に入って本国体への切符を手にしなければなりません。

なかなかシビアな日程だなあって思います。

国体とジュニアオールスターの日程の違い

というのも僕が以前関わったU-14中学男子バスケ県選抜（ジュニアオールスター）では１月にチームが始動し毎週末練習があって、２月初旬に京都遠征、中旬に東海大会、３月末に全国大会って感じで準備期間がありました。しかも東海大会で全敗しても全国大会には出場できたんですね。

なのでよりシビアだなーっていう感じをうけました。

まあけどよく考えてみればまず本国体への出場チームの選別を行うって言う目的であればこの流れでやるのは効率的ですね。予算的な部分でも本国体出場が決まると追加で補助が出るそうです。（ちなみに少年男子は８月初旬から動いてており東海大会首位で本国体出場を決めました。日程面での課題もあったのでしょうか…)

というわけでかなり日程がない中での調整とチームビルディングをしていかなければならないと言うことです。

２日目。「チーム」にしていく

１６日（２日目）も主にコミュニケーションとりながら選手たちの意識統一をしていきます。

バスケは意外とセットオフェンスやセットディフェンスが多く、チームでの決まり事を理解していないといけません。

またU14とU16ではバスケットのレベルも違いますし、戦略において男女の差もあるように思いました。

思春期真っ只中、男女でのコミュニケーションの取り方の違い、こんな部分を短期間で乗り越えチームにしなければならないんですが、僕の仕事の一部としてこの硬さをとるアイスブレイクも担っていると思いました。

僕らが担当することって雑用含め本当に多岐に渡るんです笑

トレーナーとしての仕事

アシスタントコーチが高校の後輩だったのですがヘッドコーチからの僕への要望は
・ウォーミングアップ
・クールダウン

・テーピング

・怪我、応急処置対応

でした。

ただ僕自身ができることとして提案させてもらったことが
・アイスブレイクがてらのレクレーション

・補食などのアドバイス
・アクチベーションや補強トレーニングの実施

・体の使い方の指導

・選手と監督の橋渡しをする仕事

という部分です。それがチームに必要かどうか精査してもらいました。決して押しつけるのではなくあくまで提案ベースでヘッドコーチはじめとしたコーチ陣に取捨選択してもらうことにしています。

与えられた仕事をこなすでも良いんですが、今まで培ってきたものを最大限だして僕を雇ってよかった、と言ってもらえるような形にしなければいけません。

3日目。練習試合

１７日（３日目）は僕の仕事の都合で行けなかったのですがチームは県外から強豪校を呼び、実践形式（練習試合）を行いスタメンを決めたりバリエーションを増やす作業をしていました。

4日目。移動と前泊

そして１９日の午後に選手たちは集合し、２時間程度簡単な確認やシューティングを行いホテルへと向かいます。僕はと言うと仕事があったので早めに切り上げて19時すぎの電車にのりホテルへと向かいました。

到着後にケアの予定だったのですがコンディション良好とのことで特にケアの対象者はいませんでした。この点も色々な考え方があると思うのですが、僕はマッサージなどのケアはあまり行いません。セルフケアのやり方を教え、セルフケアのグッズを選手自身が使えるように持っていき、それでも痛みが取れないものや怪我などに対応するというのが僕のスタイルです。

決してマッサージするのが悪いってわけではないんですが、まずは自分の体に興味をもってもらうことや自立してもらうことが大切だと思っているからです。

上のレベルに行く子たちはこういう自己管理がちゃんとできていますし、自分の状態を明快に言語化することができています。

トップレベルの子、プロになった子を見てきたからこそこう言った考えになったんですが一部の天才を除き、上に行く子はここがちゃんとしています。

逆に言うとできていない子はそのレベルで終わってしまうので、こういう部分を育成からしつこく言って定着させたいっていうのが僕の思いです。

とまあ大人のお節介はこれくらいにして、生徒たちはこういう時間で生徒同士の距離感を近づけていくんですね。こういうコミュニケーションスキルも選手の才能の一つ。

そして大人が介入しすぎず自立させていく感じもU16 では感じましたね。

トレーナーとしての準備

僕が持っていくのは主にセルフケアグッツです。
ハイボルト・微弱電流・超音波の複合機も緩衝材につつんで持っていきました。

テーピング類はチームで準備をしてもらいました。

メディカルバッグマニュアル

こんな時にSpolinkのメディカルバックマニュアルが役に立ちます！
細かく指示をださなくてもこれを渡しておけば揃えやすいですし、来年以降も使う際にはこれが非常に便利になります。テープ類の劣化はしょうがないですが最低限のものが揃っていれば買い足すのも手間が減りますしこのマニュアルをいれておけば迷わずに済みますからね。

ハードキャリーもいいんですが、入るものの形が決まってしまうので今回はソフトキャリーにしてみました。結果、めちゃくちゃ便利でした。

おすすめです🙆‍♂️

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5日目。ミニ国体（東海大会）

10月に栃木県で本国体が開催されるのですが、まずは本国体出場のために2/4の中に入らなければいけません。女子は愛知の桜花学園、岐阜の岐阜女子と超強豪がいてかなりの狭き門です。

初戦が岐阜だったのでここが初戦でありつつも１番の勝負所になるわけです。
これも後日記事にしますが僕は国体のトレーナーとして契約する前に、ラグビーの国際親善試合の救護の仕事が入っていたので１試合目を終えて２試合目の準備が終わったら岐阜から静岡に戻らなければなりませんでした。

ケアグッツなどをスタッフに託し、ペアストレッチやペアマッサージも今までの練習で浸透させてきました。あとはスタッフ・選手を信じるのみです。

６日目。大会2日目

僕はというと前日21時過ぎにラグビーの国際親善試合が終わり23時過ぎにホテルに戻ってきました。

翌朝は６：３０に起き、生徒たちの食事を見守り準備をして試合に臨みました。

先に前日の結果をお伝えすると

初戦：静岡県　５６ー５９　岐阜県
２試合目：静岡県　２８ー７５　愛知県

という結果になってしまいました。

岐阜戦、本当に惜しかったんです。
愛知は桜花学園として出ていたのですが内容は圧倒的だったようです。
ただ、これから目指すべき相手のレベルを体感できたことは収穫なはずです。

ただこの時点でかなり本国体への出場が厳しくなってしまいました。
このどうにもならない状態で如何にモチベーションを保って最終試合に望んでいくのも選手の成長にもつながります。

選手たちは奮闘してくれました！！

結果

静岡県バスケットボール協会ホームページより引用

≪少年女子≫
静岡県　２８ー７５　愛知県
静岡県　５６ー５９　岐阜県
静岡県　５４ー５５　三重県

ということで残念ながら本国体に出場は叶いませんでした。
僕自身も日程面で全て帯同できなかったので悔いが残りました。

ただ職場を閉めていく部分もあるので全帯同するには色々な調整が必要になりますし、
スポーツをちゃんと仕事としていくことに関しても今後改善点となります。

さいごに

短い期間の帯同ではあったのですが本当にたくさんのことを学ぶことができました。
そして色々な人とも出会い、コミュニケーションを重ね未来につながる関係性を作ることもできました。

何より、３５歳の僕からしたら１９歳も年下の子たちは人生が変わっていれば自分の娘でもおかしくない年齢なのです。

選手としても見る反面、自分の子供のように大切にみてしまう、そしてリラックスしてる時は可愛らしいなーって思ってしまう自分にも気付きました。

毎度のことなんですが子供ができてからというもの、子供たちが頑張っている姿をみているとすぐに涙腺が崩壊しそうになります笑

その度に
「やっぱスポーツっていいな！」
「育成ってやりがいあるな！！」
「か、感動…」と感情が忙しくなります笑

これから羽ばたいていくであろう選手たちの成長を今後も見守りつつ応援していければと思っています。
もし来年ご縁があればまた国体のスタッフとして、次こそは本国体への切符をつかみたいと思います。

ではまた！