＜大変…＞月末月初のレセプト業務

さて、久々の投稿となってしまいました。
システムを変えたり、色々なことが重なり通常業務が手一杯になってしまいとてもブログにまで手が回らず時間が過ぎてしまいました。

まん防が明け、日常が戻ってくると夜の委員会・打ち合わせ・懇親会などが戻ってきて思う様に時間の確保ができませんでした。
時間の確保の仕方や使い方に関しては再考しなければいけませんね。

以前、継続するコツは「ストレスにならないように無理しないこと」なんて自分行っておきながら完全にストレスになっていました。
１００投稿までは毎日継続！！って思っていましたがブログの質は下がるし、ともかく自分に課したことで追い込んでしまうのは良くないですね。

さて忙しかった一因であるレセプト業務に関してブログが書けなかった言い訳も含めてご紹介させてください。笑

レセプト？

早速ですが、保険請求をする医療機関や接骨院・整骨院・鍼灸院には月末でその月の請求を締めて、１０〜１５日までに保険請求をするっていう業務があります。

「レセプト」っていう言葉は英語ではなくドイツ語だそうで“Rezept”とつづられ、これは英語の“receipt”にあたる言葉の様です。

病院などの医療機関では医療事務っていうレセプト業務専門の職業があるんですが、僕らのような整骨院では基本的には柔道整復師がやるわけです。

そしてこの請求業務で僕たちの整骨院では大きな問題があるのです。

保険請求業務に対するモラルの低さ

この保険請求のモラルの低さとパソコンによる業務の効率化によって不正請求がかなり増えました。

・日数の付け増し
・部位の水増し
・保険対象でないものを保険対象にする
・部位転がし

など柔整師でなければわからない話かもしれませんが、要は来てもいないのに来ている様に日数を増やしたり、ただの肩こりを肩関節捻挫と偽って保険請求したり、負傷して施術した部位以上を請求したり年がら年中負傷した部位を変えながら請求を続ける輩がいるということです。

こう言ったことをする人が本当に多く、「整骨院＝安くマッサージしてもらえるところ」と思っている方も多いのではないでしょうか？

その原因

昔は１０数校しかなかった養成校が規制緩和により１００校以上に増えたことが一因です。
これは僕が大学に入る前から始まっていたのでずいぶん前になるんですが、「養成校が増える→入学しやすくなる→生徒数が増える→国試受験者数が増える→資格持ちが増える→乱立する」という流れができてしまったわけです。

また今では制度改正されたんですが、以前は養成校を卒業して即開業というのも許されていました。それも現場経験などなく保険請求なども知らない人がわけもわからず請求してしまっていたり、安易なお金儲けに走った結果だと思います。

昔は計算して一枚一枚紙に手書きしていたそうですが、今はパソコンで処理して印字するためクリック一つで日数を増やしたりできてしまい罪の意識も薄かったのでしょう。

今では保険者からの通院照会などの書類が届いて患者さん自身が記入したことと整骨院側が請求した内容と食い違って判明するケースもあった様です。

ただこういう書類が来ると、「整骨院に行くとアンケートがくるから行くのやめよう」なんていうネガティブキャンペーンにもなってしまったりとお互いにとって悪い状態が続いています。

柔道整復師会に所属

当院は公益社団法人静岡県柔道整復師会に所属しています。

柔道整復師会に所属しているから良いとか悪いとかそういうわけではないのですが、師会に所属していない院はどんな団体に所属していようと個人請求をしているのと一緒です。
定期的に保険請求に関しての勉強会などを受けて常に正しい情報を得ているというのも大切なことかと思います。

そして請求業務を行ってレセプトを送るのが個人請求者は保険者に直接送るのに対して、僕らは柔道整復師会に送り一度チェックを受けて問題ないものが保険者に送られる仕組みになっています。

なので問題があるものは会から返送され指導・訂正してから再請求をする形になるので最低限のモラルは担保されるわけです。
※それでも師会に所属している会員の個人指導なども起こっています。0ではないのが情けない限りですよね…

当院での取り組み

まあこれは正直やってて当たり前の事なんですが
・師会指定の初検表を用いる
・負傷日が明確なものしか保険適応にしない
・負傷原因が明確なものしか保険適応にしない
・急性の骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷以外の慢性症状などは保険適応外にする
・来院時に受付表を患者さん自身に書いてもらい、日数の水増しなどできない様にする
・PC内に１部位目から負傷原因を入力して紙カルテと二重管理する

などを行っています。

ただこの当たり前ができていないところが多く、「◯◯整骨院はこの症状でも保険適応だったのに」などという声が後をたたないのも事実です。

心苦しいですがどうしても保険にこだわる方は当院ではお断りしています。
できないものはできないですし、その場で保険適応にすることはその人のためにも、当院にも、業界の未来にもひとつもいいことはありませんから。

やっと本題

というわけで前述したことを踏まえ当院では日々入力業務と記入業務をパソコンと紙カルテで行い、月末でその月を締め５日までに柔道整復師会まで到着する様に３日までに書類を揃え郵送すます。

５日までに柔道整復師会に送られたものは、師会の事務員が全てチェックし１０日までに保険者に提出するそうです。

なのでレセプト業務は時間との戦いなんですね😂
本当にこういう事務作業が一番地味できついんです😇

というわけでブログ投稿の作業が滞ってしまいました。

さいごに

ブログが滞った言い訳、伝わったでしょうか？笑

僕らの業界は残念ながら「不正が多い」や「保険がきいて安くマッサージが受けられる」などのネガティブな印象をお持ちの方が多いのが現状です。

保険が効かないの！？って不満に思う患者さんを断ることは本当に心苦しいんですが目先の利益を追って不正請求に加担し、閉院するリスクを抱えるのは絶対に避けなければいけません。

僕の人生の目標は「細く長く」です。
普通に生きていけるだけの収入があれば僕は正直文句ありませんし（会社経営がこれじゃだめなんですが）僕がいる医療過疎地である川根町の医療体制を守るためにも「存続」させることが地域貢献だとも思っています。